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鈴木浩介「消えていくなら朝」鑑賞記

2018opera3


新国立劇場で「消えていくなら朝」というお芝居を観ました。
鈴木浩介が主演ということで興味があったのです。
最近WOWOWドラマの「片想い」と、WOWOWステージの「密やかな結晶」で立て続けに鈴木浩介を目にしていたので、私にとっての旬の俳優さんですね(笑)


作家として成功している男が5年ぶりに実家に帰ったことから、家族のそれぞれが抱える矛盾やしがらみや生き方があぶり出され、互いに本音をぶつけ合う場と化してしまうという物語です。
脚本の劇作家、蓬莱竜太氏ご自身のことを書いたのかも?という内容です。
舞台になるのは家のリビングルームだけ。(小劇場はワンシーンワンシチュエーションが多いのです)
会話劇になるから退屈して眠くなったらどうしよう・・・と少し不安でしたが、とんでもない、最後まで目が離せないとてもおもしろい芝居でした。
家族一人一人がメインになりながら、現在の状況に陥った理由が語られていくのですが、意外な過去の様子が明らかになっていく過程が迫力があり見ごたえがありました。笑わせどころもしっかりとってあるので、さほど重苦しい雰囲気にはなりませんし、役者さん達の演技がよく練られていて、(後で聞いたトークで)脚本が遅く上がったとは思えないほど息がぴったり合っていました。
兄と弟の仕事に対する価値観の違いとその本音を戦わせるシーンや、親子の不自由な関係など、多くの人がちょっとは思っていそうなシーンがバンバン出てくるので、自分の家族に置き換えながら鑑賞している瞬間が何度も訪れました。
どの人も悔いのある過去を重ねて、良かれ悪しかれ今があるんですよね。前に進むなら悔やむことはやめて苦笑できる思い出にしてしまいたいものです。
そして最後の方にあった、朝になればすべてリセットされるかのようなセリフには深くうなづくしかない。心にズキーンときました。
朝になれば忘れたいことは忘れていい、昨日あったことは今日はもう見なくていいのだ。


さて、なぜか今回もシアタートークの日に当たりまして、劇が終了してから出演者3人、鈴木浩介、山中崇、高野志穂が再度舞台に登場。さらに演出の宮田慶子が登場。進行役はフリーアナウンサーの中井美穂です。
このトークもいろいろ興味深いことが聴けて楽しみました。
鈴木浩介さんは劇団の研修生の頃、宮田氏に師事したそうな。稽古はとても怖かったらしいです。
山中崇さんはドラマなどで確実に何度か観てるので、顔は知っていましたが、名前を今回初めて知りました~(すみません)
特徴のあるお顔なので、観にいらしたらしいお母様が「自分と同じ顔で」とおっしゃった時は目に浮かび笑ってしまいましたよ。
高野志穂さんはバレエ畑出身だそうで、舞台上では久本雅美を髣髴とさせる様な身のこなしと狂言回し的演技であっぱれ。
宮田慶子氏は新国立劇場の演劇芸術監督で、会報誌でしかお目にかかったことがありませんでしたが、トークがとても軽妙で面白かった!こんな方だったのか。今回で芸術監督は退任ということで、最後に舞台上で見られて良かったと思いました。

トークの時に、質問コーナーがありまして、「コスパの悪いであろう、舞台というものに出演する理由」というのがありました。
浩介さんは劇団出身であることからも、舞台があっての自分というようなことをおっしゃっていました。そうだろうな~
私には、舞台に出演する俳優さんには尊敬を込めて「役者」の称号を与えたい!というものがありまして、ドラマや映画の映像の仕事をしながら舞台もやる俳優というのは、俳優業界でもワンランク上のような意識をどうしても持ってしまうのです。
稽古に時間をとられながら、長いセリフをきちんと覚えて準備して、観客を目の当たりにしながら失敗の許されない一発勝負に賭ける!カッコイイですよね。本当に演技を極めたい方達が、こうした舞台に立っているのでしょうね。


舞台は生もの、役者にとっても観客にとっても一期一会の場です。
おもしろい舞台を探して、これからも観続けたいと思っています。



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