大駱駝艦の迷宮に連れ込まれた件(パロディ付)
大駱駝艦の舞台を新国立劇場で観てきました!
大駱駝艦とは、現在俳優としても活躍されている麿 赤兒(まろ あかじ)主催の舞踏カンパニーです。
ダンスではなく「舞踏」です。
「舞踏」は踊りではありますが、独特のもので、その特徴として「白塗り・剃髪・裸体」の要素があげられます。
60年代に舞踊家の土方巽が形成した「暗黒舞踏」が始まりで、当時の前衛芸術の一つとして広まりました。
「暗黒舞踏」と云うだけあって、踊り自体がもう怖いし不気味。
その身体はひたすら地面をのたうち、蠢き、時に奇声も発する。
しかし「暗黒舞踏」と呼ばれた時期は短く、現在は「舞踏」とだけ呼ばれるようです。
私の「舞踏」体験というか、初めて目にしたのは、意外にもとある民放のTV番組でした。
今はもう解散している舞踏グループ「白虎社」が出演していたのです。
内容自体「奇妙・不思議な世界」をテーマにしていたのか、よく覚えていませんが、初めて目にする白虎社の尋常ではない奇怪さに目が釘付け!(あの番組なんだったんだろ。もう一度観たいよ。)
その後に一度、白虎社が毎年行う合宿を追ったドキュメンタリー番組も観る機会がありました。(合宿の様子は厳しくて怖かった・・・)その頃の白虎社はけっこうメディア露出が多かったようですね。
でも既に解散していたとは・・・。生舞台を観てみたかった~。
現在「舞踏」で一番成功しているグループは山海塾でしょうか。
なにせ拠点がパリですし、ワールドワイドな展開をしている日本が誇る「舞踏」グループです。
実は私は昨年末に、同じ新国立劇場で山海塾の舞台を観ていました。
残念なことに天児さんは体調不良で出演されず代役の方が踊りましたが、素晴らしかったです。
この時も「初!山海塾」だったのですが、「怖い舞踏」ではなく、哲学的で芸術性が強く、原始からの普遍性をテーマにした美しさに圧倒されました。
もっとも山海塾にはそれなりに予備知識があったので、驚きを得るよりも、山海塾の世界観を体験してみた感じがします。
劇場のホワイエに入ると、このような出演者の名前がずらりと並んでいてビックリでした。
カッコイイですね~
公演は山海塾の時と同じ中劇場でしたが、今回はめちゃくちゃ良い席でありがたかったです。
大駱駝艦の舞台タイトルは「天賦典式・罪と罰」です。
「天賦典式」とは、「この世に生を受けたことことこそ大いなる才能」とみなす意味だそうです。
そして「罪と罰」は、ドストエフスキーのあまりにも有名なアノ小説からで、主人公があのあとどうなっただろうか、現代に生きていたらどうだっただろうか、という麿赤兒の妄想が創作の素になっているようです。
実際に目にする舞台では主人公の「怯え」と、人間が生まれてから背負う「罪」とは何か、あらゆる物事が即ち「罰」なのではないのか、という問いを、様々なシチュエーションによって表現されていました。
「夢か現(うつつ)か」というような、目の前で繰り広げられる世界は不思議の国のラスコーリニコフといった感じです。
音楽も有名どころのクラシックが使われているし、笑いのおきるようなユーモラスな部分もあり「暗黒舞踏」っぽさは薄かったのですが、「国立劇場への挨拶代わりとしては、このくらいにしといてやろうか」という意味合いだったのかもしれませんね。
なんにせよ、「舞踏」は成り立ちからして、一般受けを放棄したアングラなものだったので、このジャンルが国立の舞台に来るというのは、当時からしたらもの凄い快挙なのですよ。土方巽もビックリ!的な(笑)
終演後にトークショーがありまして、麿さん自らの解説が面白かった。
山海塾主宰の天児牛大(あまがつうしお)は大駱駝艦に所属していたそうで、これには驚いてしまいました。
昨年の山海塾に今年の大駱駝艦と、舞踏が新国立劇場に進出したことは嬉しいですね。
日本のとらえる芸術の裾野が広がった感じがします。
大駱駝艦とは、現在俳優としても活躍されている麿 赤兒(まろ あかじ)主催の舞踏カンパニーです。
ダンスではなく「舞踏」です。
「舞踏」は踊りではありますが、独特のもので、その特徴として「白塗り・剃髪・裸体」の要素があげられます。
60年代に舞踊家の土方巽が形成した「暗黒舞踏」が始まりで、当時の前衛芸術の一つとして広まりました。
「暗黒舞踏」と云うだけあって、踊り自体がもう怖いし不気味。
その身体はひたすら地面をのたうち、蠢き、時に奇声も発する。
しかし「暗黒舞踏」と呼ばれた時期は短く、現在は「舞踏」とだけ呼ばれるようです。
私の「舞踏」体験というか、初めて目にしたのは、意外にもとある民放のTV番組でした。
今はもう解散している舞踏グループ「白虎社」が出演していたのです。
内容自体「奇妙・不思議な世界」をテーマにしていたのか、よく覚えていませんが、初めて目にする白虎社の尋常ではない奇怪さに目が釘付け!(あの番組なんだったんだろ。もう一度観たいよ。)
その後に一度、白虎社が毎年行う合宿を追ったドキュメンタリー番組も観る機会がありました。(合宿の様子は厳しくて怖かった・・・)その頃の白虎社はけっこうメディア露出が多かったようですね。
でも既に解散していたとは・・・。生舞台を観てみたかった~。
現在「舞踏」で一番成功しているグループは山海塾でしょうか。
なにせ拠点がパリですし、ワールドワイドな展開をしている日本が誇る「舞踏」グループです。
実は私は昨年末に、同じ新国立劇場で山海塾の舞台を観ていました。
残念なことに天児さんは体調不良で出演されず代役の方が踊りましたが、素晴らしかったです。
この時も「初!山海塾」だったのですが、「怖い舞踏」ではなく、哲学的で芸術性が強く、原始からの普遍性をテーマにした美しさに圧倒されました。
もっとも山海塾にはそれなりに予備知識があったので、驚きを得るよりも、山海塾の世界観を体験してみた感じがします。
劇場のホワイエに入ると、このような出演者の名前がずらりと並んでいてビックリでした。
カッコイイですね~
公演は山海塾の時と同じ中劇場でしたが、今回はめちゃくちゃ良い席でありがたかったです。
大駱駝艦の舞台タイトルは「天賦典式・罪と罰」です。
「天賦典式」とは、「この世に生を受けたことことこそ大いなる才能」とみなす意味だそうです。
そして「罪と罰」は、ドストエフスキーのあまりにも有名なアノ小説からで、主人公があのあとどうなっただろうか、現代に生きていたらどうだっただろうか、という麿赤兒の妄想が創作の素になっているようです。
実際に目にする舞台では主人公の「怯え」と、人間が生まれてから背負う「罪」とは何か、あらゆる物事が即ち「罰」なのではないのか、という問いを、様々なシチュエーションによって表現されていました。
「夢か現(うつつ)か」というような、目の前で繰り広げられる世界は不思議の国のラスコーリニコフといった感じです。
音楽も有名どころのクラシックが使われているし、笑いのおきるようなユーモラスな部分もあり「暗黒舞踏」っぽさは薄かったのですが、「国立劇場への挨拶代わりとしては、このくらいにしといてやろうか」という意味合いだったのかもしれませんね。
なんにせよ、「舞踏」は成り立ちからして、一般受けを放棄したアングラなものだったので、このジャンルが国立の舞台に来るというのは、当時からしたらもの凄い快挙なのですよ。土方巽もビックリ!的な(笑)
終演後にトークショーがありまして、麿さん自らの解説が面白かった。
山海塾主宰の天児牛大(あまがつうしお)は大駱駝艦に所属していたそうで、これには驚いてしまいました。
昨年の山海塾に今年の大駱駝艦と、舞踏が新国立劇場に進出したことは嬉しいですね。
日本のとらえる芸術の裾野が広がった感じがします。