「あの家に暮らす四人の女」のドラマ化前に、勝手にキャスティングしてみた
現代版「細雪」というか、「細雪」パロディのようなものになっているそうです。
私は谷崎潤一郎の「細雪」は読んだことも、映画を観たこともなかったので、解説を読むまで気が付きませんでした。
予備知識持たずに、杉並区にある古い洋館に四人の女が楽しく暮らすホームドラマとして読んでいましたが、ちょっとおかしなファンタジー要素もあって、予想外の展開に翻弄されてしまいました。
あ、「古い洋館に同居」の設定って、ちょっと前に放送していたドラマ「メゾン・ド・ポリス」みたいですね~。いや、古い洋館が舞台ってところだけか。でも「メゾン・ド・ポリス」の洋館をそのまま使って撮影できそうですよね。(室内はセットだろうけど)
洋館を舞台と聴くと、何か心がざわつきます。ミステリの定番でもあるし、耽美小説にも欠かせないから。最近読んだ小説も、洋館で起きた悲劇的なお話でした。
舞台になる洋館は杉並区の善福寺川緑地付近とのこと。
杉並区はうちの市の隣です。家からだと井の頭線で行くのが一番近そう。
公園を歩いてみたら、きっと四人の日々の営みの愛おしさを肌で感じられるかもしれません。
さて、ドラマ化されるとのことですが、いまだに詳しい情報が出ませんね。
早く知りたいのはキャストです。
私は小説の登場人物を俳優に置き換えて読むことが多いのですが、この本でもこの役はあの女優!この人はあの男優!と脳内キャスティングしながら楽しんでいました。
しかし、主人公の佐知だけがイメージできなかった!
30代後半で、刺繍をするちょっとおっとりしたキャラクターを演じられる女優は誰だ?
そんな中、真っ先にイメージできたのはこの人です。
わははは、そうなんです!
「印象の薄い美人」「すっきりした目鼻立ち、やや古風な美人タイプ」と記述されている「毒舌の杉田雪乃」には、なぜか「江口のりこ」なのです。
どんなに「美人」と書かれようと(失礼)、とにかく私の「雪乃」は江口のりこなのです!
とはいえ、けっこう前から江口のりこには注目していた私です。
どんな役柄でも独特の「普通感」で人の印象に残る演技をする女優。
これは女性版「佐野史郎」ではないか!
江口のりことの初めての出会いは(TVでの)、『トリハダ~夜ふかしのあなたにゾクッとする話を』第1作第1話目の「気づいた時が恐怖のはじまり」でした。ちょっとオカルトめいて「トリハダ」の主旨に反するものでしたが怖かった!
出演していた江口のりこは、その当時は見たことのない女優だったので、話に妙なリアルさを感じてしまいましたっけ。
一度見たら忘れられない江口のりこの現在の活躍は知っての通り、あのNHKの「LIFE」にも登場します。コントの時の「チッ」と舌打ちするシーンが好きです。
銀粉蝶さんはNHKのBSで放送していた「京都人の密かな愉しみ」シリーズの時の、主人公の母親役が印象的でした。
その役を見ていたからこその「鶴代」でしょうか。
「多恵美」のイメージは佐津川愛美です。「家売るオンナの逆襲」で演じていた、子供のいる母親役のぶりっ子風の台詞回しがなんとなく「多恵美」のイメージが重なったのです。
ちなみに佐津川愛美は、ずっと「さつがわまなみ」と読むのかと思っていましたが、「さつかわあいみ」というらしい。けっこう驚いた。
佐津川愛美は「ユリゴコロ」で初めて知った女優です。(自傷癖のある蒼白な女性役が凄く怖かった)
「ユリゴコロ」については前にもイラスト付の記事に書いているのでそちらもご覧ください。
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その他の登場人物では…
「あの家」の警備員山田老人には「品川徹」を押します。シブい!
主人公が淡い想いを抱く内装業者の男性には玉山鉄二なんてどうでしょう。(マッサン~)
早く映像化されたもの観たいな~
ちょっとNHKあたりが好みそうな内容ではある。
終盤に起こる、河童のミイラと佐知のシーンは爆笑シーンになること請け合い!
三浦しをんの作品との出会いは、私はエッセイが最初でした。
この作品を皮切りに立て続けに彼女のエッセイばかりを読んでいたのですが、とにかくあからさまというか赤裸というか、もうやめて~というくらいにその文章には腹がよじれました。
多分「しをん’s エッセイ」の8割は読んでいるはず。(BL・胸毛・BUCK-TICK愛は今も健在ですか?)その後「まほろ駅前多田便利軒」で直木賞を獲ったというので初めて小説を手にとってみましたが、まだエッセイの中のイメージが強くて、いまいちノれなかった。
それでも他何作かは読んでいるんですけどね。
一番最近読んだのは「政と源」で、これは楽しんで読みました。
「つまみ簪(かんざし)」という伝統工芸を知ったのもこの小説から。
つまみ簪職人の源さんは泉谷しげるっぽいノリの人じゃないかな?