今日の1曲 「もう森へなんか行かない」 熊さんは関係ない
フランソワーズ・アルディというフランスのアーティストの代表曲です。
原題は「私の青春は逃げて行く」です。(直訳はダサおもしろい)
秋になる前のメランコリックな気分を歌ったようなシャンソンですが、「若くはないし、無邪気な子供のように森へ行くこともないでしょう」と、ダウナー系の女性が語っているイメージがあります。
この曲は昔すぎて知っている人は少なそう。
「沿線地図」という昔のドラマの主題歌だったそうですが、今では考えられない選曲です。あまりにも暗い!というか意味深な!
日本ではアルディの曲としては「さよならを教えて」の方が知られている気がします。こちらはフレンチポップスの王道のような明るくオシャレな曲です。
余談ですが、荒井由美だった頃のユーミンが作った「まちぶせ」という曲は石川ひとみが歌ってヒットしましたが、実は「さよならを教えて」をヒントに作曲されたらしい。確かに似ているのでYoutubeで見つけたら聴いてみてください。ユーミンはずっとアルディのファンだったそうです。
さらに余談ですが、「さよならを教えて」の作詞をしたのはフランスの“悪モテおやじ”セルジュ・ゲンズブールです。ジェーン・バーキンの元夫にして女優のシャルロット・ゲンズブールの実父。
「もう森へなんか行かない」は、柴田よしきの小説「水底の森」(上下巻)で殺人事件のあった部屋にエンドレスで流されていた曲でした。
主人公の女性が笑えるほど不幸の連鎖が激しくて、私にはヘビー過ぎたし苦手な結末…。(ハッピーエンドとは云わないから希望が見える終わり方が好きだ)