「なつぞら」 の共感できなかった部分
NHKの朝ドラ「なつぞら」が結婚ラッシュですごかったですね。
なつが白無垢でじいちゃんに挨拶をしたシーンには涙ボロボロでした。
その前にあった富士子母さんとの縁側でのシーンも泣けました。
なつと兄の咲太郎も結婚して「風車」の亜矢美さんが去ってしまいましたが、このあたりの展開は自分的にけっこう受け入れがたかったのでした。
つまり生活を共にしていた咲太郎を、亜矢美さんは息子ではなく、いつの頃からか男性として見ていたわけですよね。
咲太郎は「ええー!?何年もの間、母ちゃんと呼んでいたのにマジか!」という感じに違いない。
あーダメ!私昔からそういうの苦手なんです。
兄弟とか親子とか、家族として暮らしてきたのに、一方がそんな目で見ていたのかなんて考えたらゾッとしてしまうし、一気に関係が崩れてしまう。
カスミさんが亜矢美の本心を咲太郎に明かさなければまだ良かったのにな。
前はなつと照男にいちゃんの結婚の話の時に「じいちゃんめ!なんて提案すんのよあんた!」と思いましたよ。
家族は一生家族としてか見られない。たとえ血の繋がりがなくてもね。
今ふと思いつきました。大好きな萩尾望都の「ポーの一族」の中に「ピカデリー7時」という短編があります。
バンパネラ(吸血鬼)である男性が幼い人間の少女を養女として大切に育ててきましたが、実は自分の花嫁にするためだったという件が出てくるのですが、自分はよくても大人になった少女が父親として暮らしてきた男性を突然夫として迎えられるのか?と子供の頃に読んだ私は大いに疑問に思ったものです。バンパネラのその男性は養女もバンパネラの仲間にしようとしていたので「自己チュー卿」と呼ばせていただきたい。(でも萩尾先生の絵が麗しいので、まあ許すよポリスター卿)
そういえば、古典では源氏物語の光源氏と若紫の関係がそれでしたっけ。
そんなこんなで最近は衝撃の「なつぞら」でした。
亜矢美さんは潔く去って良かったのですよ。新しい土地には新しい恋が待っているはず!
それにしても「なつぞら」の男の子達は咲太郎といい、大人になるとみんな白鳥のように美しくなるな~
文学の名作「あしながおじさん」はどうでしたっけ?