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森茉莉の人生をドラマ化してほしい

「グレーテルのかまど」は絶賛放送中です。
一時期は何度も終了の噂を耳にして「嫌よ嫌よ」と不安な日々を送ったこともありましたっけね。
再放送をいくらでもブッ込んでもいいから、ヘンゼルがちゃんと就職して「姉ちゃん」から卒業するまでずーっと続いてくださいヨ!


なので今回は、私も再放送のように旧ブログから「グレかま」をリライトして持ってきました。(手抜きでもいいんです)
数年前に、「グレかま」で今後フィーチャーして欲しい人物のリクエストをしたのです。
あ~実際に番組に意見出したわけではありませんよ。あくまでブログ上です。

はい、それは文豪森鴎外の溺愛した長女、作家の森(永遠の少女)茉莉です。
昭和時代に日本の耽美系BL文学を花開かせた(?)御方といってもよいでしょう。
小説家や漫画家に与えた影響は計り知れず…
例えば竹宮恵子の「風と木の詩」は、漫画になった森茉莉文学のようにも感じます。


私の本名は森茉莉を愛読していた母が、作品中の登場人物の1人から拾った名前らしい。
まあそのことを知る前から密かに森茉莉を読んでいた私ですが…(さすが親子)

さてさて、茉莉さんは小説以外でもエッセイの著書が多い方ですが、私が特に好きなのは美味しい食生活を細かく綴ったもの。
筆頭に挙げられるのはやはり「貧乏サヴァラン」ですか。






森茉莉がもし「グレーテルのかまど」に取り上げられるのならシュウ・ア・ラ・クレエムがいい。
実際茉莉さんは、パリ滞在中にはこのお菓子を口にできなかったそうですが、エッセイには子供の頃に食べたシュウクリイムの思い出が綴られていて、その時のうっとりとした喜びの描写が、可愛くてとても好きなのです。


<抜粋>
何かで機嫌を悪くしていた子供の神経が、クリイムが唇の中に一杯にひろがったとたんになだめられ、鎮められる。
唇のまわりをクリイムだらけにした子供は、その唇を、鳥の雛のように開けて「もっと」と言う。
母親が黙っていると、もう一度繰り返す。
母親の青白く繊(ほそ)い掌の取り箸がもう一つのシュウクリイムを軽く挟み上げる。
(あ、もう一つくれる!!!)。
甘いクリイムの中で舌が踊るような歓喜が又一寸の間続く。
なんと楽しい、だがなんと短いよろこびだろう。


 
mari



母親との微妙な心理戦(?)を制した茉莉さん。
なぜなら、母親は常に娘の食いしん坊っぷりをたしなめる存在だったからです。


父親の森鴎外はこのとおりだし…
ohgai



その後で「グレかま」ではシュークリームが登場しました。
ただし、内田百閒で…
百閒先生もシュークリームには目が無かったようです。むむぅ


hyakken 





私は「グレかま」に森茉莉を推してましたが、一番の希望は彼女の一生をドラマ化してほしいということです。
幼い頃からのエピソードや大人になってからの波乱万丈の人生はとっても映像映えしそう。
関わる人物も父の森鴎外はもちろん、与謝野晶子や室生犀生や三島由紀夫や美輪明宏などそうそうたる顔ぶれになりますし、1人暮らしの様子(部屋は荒れ果てていたそうだが)にもファンにはたまらないものばかりだと思います。
おういえば、大昔に斉藤由貴主演で「父(パッパ)からの贈りもの」というドラマがあったようですが、私はずっと森茉莉と森鴎外を描いたドラマだと勘違いしていました。だってお父さんのことを「パッパ」っていうのは森茉莉だけだと思ってたんだもん。実際は昔活躍された女優長岡輝子の著書をドラマ化したものなのでした。(パリに行ったことも似てる…)
ちなみに9年前には「父からの贈りもの-森鴎外と娘たち」展という展覧会を世田谷文学館で開催されていたらしく、紛らわしいこと山の如し…


森茉莉は辛口のTV批評家としても才能を発揮していましたが、「グレかま」を観てエッセイにしたら、どんな内容になったかな~なんて想像してしまう。

dobinboh
ヘンゼルこと瀬戸康史、玉砕…


ちなみに茉莉さんが食べたシュウクリイムは風月堂のものでしたとさ。






chou
スーパーで購入した卑屈なシュウクリイム




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