NHKドラマ「満願」の感想とイラスト(ネタバレ)
夏にNHKで3夜連続放送された、米澤穂信原作「満願」について今頃ブログに書いてしまいます。
この原作小説を読んでいたのでドラマ化を楽しみに鑑賞しました。
7話からなる短編小説から「万灯」・「夜警」・「満願」の3編をドラマ化でしたが、ドラマ化にはこれは妥当な選択だったと思います。
原作中の一編「石榴」などは映画化したら面白いかも。
それも広瀬アリス・すずの姉妹共演だったら、キャー!なんてスキャンダラス!
勝手にキャスティングすると、姉妹の美しい母役には仲間由紀恵あたりをイメージしてます。父親役が一番難しいけど、大沢たかおなんてどうでしょう?あの笑顔が曲者なんです的な男性ピッタリではないですか?
第一夜の「万灯」は、目的を達成するために、人を殺すことに無感覚になっていく人間の様子が恐ろしかった。この世界のどこかでそういう立場の人が犯罪を犯しているかもしれないと、つい想像してしまう。
最初は頼りになる有能な会社員の印象から、だんだん暗い目のて殺人者になっていくダークな西島秀俊はめずらしいが、とても良かった。
ライバル企業の社員役の人に見覚えがあったので、名前を確認したら近藤公園という俳優さんでした。
公園て本当に「こうえん」って読むそうです。
NHKで放送されたお片付けドラマの、「わたしのウチには、なんにもない」で主人公の夫役で初めて知った方ですが、現在放送中のガッキーのドラマ「獣になれない私たち」にも出演しています。
第二夜の「夜警」は、7編中の中で一番面白く読んだ作品だったので、ドラマで観られて嬉しかった。
主人公は安田顕で、シリアスな演技が見事でしたが、この「夜警」では、全ての役者が非常にうまかった!というか、全員がリアルに役にはまっていたように思いました。
一つの嘘をごまかす為に、無関係な人間の殺人計画までたてる警官の顛末が描かれます。
そこまでして保身に走る身勝手さに身震いがしましたが、もしかしたら程度の差はあれ、自分達にもありうる話ではないのか。
ところで、交番の警官(おまわりさん)は自転車で警ら(見回り)に出ますが、私は子供の頃、いつもあの自転車の荷台に付いている白い箱には何が入っているのか気になっていました。実際は筆記用具や現場検証用記録用紙、立ち入り禁止のテープ、懐中電灯その他などだそうですが、いまだに「お昼に公園で食べるお弁当も入っているのではないか?」とほのぼのとした目で見ています(笑)
ドラマの中では、このケースに鍵をしなかったことを先輩に隠す為、小細工をしようとする新人警官でした。(先輩警官に見抜かれる)
そしてタイトルロールの第三夜「満願」です。
妙子の気遣いから、清涼な場所を案内され、その清々しさにハッとする藤井のシーンです。
原作では夏ではなく春先だったので、着物も小紋柄のもので、さらに道行きも着けていました。撮影季節の都合ですよねきっと。
着物に日傘の組み合わせを偏愛している私です。
そして浴衣で妙子が藤井の前に現れたときの、一瞬ゆらめく映像がすごく色っぽくて好き。美しいおかみさんにほのかな恋心を抱く書生さんなのでした。
ところで、原作は妙子の家、つまり藤井の下宿先は調布市で、だるま市も深大寺なわけですが、ロケ地は別の場所だったらしい。そのため、家のある住所もドラマでは八王子市になっていたし、だるま市のお寺の名も伏せられていましたね。
深大寺はうちが毎年初詣に行くお寺なので、小説を読んだ時は何気に嬉しかったものです。でも、深大寺のだるま市は毎年3月に行われるのですけどね。
それにしても主人公の下宿先のおかみさんである妙子が、始めは訴訟を戦う意志をみせていたという部分に触れていなかったのはなぜですかね?夫の保険金が手に入った後の控訴取りやめの意外性と、したたかな計画があらわになる衝撃が薄れてしまった感じがします。
でも掛け軸と座布団の血痕が繋がったシーンは、原作でもゾッとしましたが、やはり映像で観るとこちらの方が衝撃が強い。戦慄ものですよ。
おかみさん役は、私にはこういうしっとりした女性役が意外に感じた市川実日子ですが、ピッタリでしたよね。ナチュラル系ファッションイメージのある彼女だったので、和服姿もいいじゃないか!と再認識。
日常的に映画の「マザー・ウォーター」をTVに再生していたりするので、お豆腐屋さん役の彼女ばかり目にしていたせいか、今回この妙子役とのギャップが大きくてますますファンになってしまいました。
(*´∀`*)ポワワ
この原作小説を読んでいたのでドラマ化を楽しみに鑑賞しました。
7話からなる短編小説から「万灯」・「夜警」・「満願」の3編をドラマ化でしたが、ドラマ化にはこれは妥当な選択だったと思います。
原作中の一編「石榴」などは映画化したら面白いかも。
それも広瀬アリス・すずの姉妹共演だったら、キャー!なんてスキャンダラス!
勝手にキャスティングすると、姉妹の美しい母役には仲間由紀恵あたりをイメージしてます。父親役が一番難しいけど、大沢たかおなんてどうでしょう?あの笑顔が曲者なんです的な男性ピッタリではないですか?
第一夜の「万灯」は、目的を達成するために、人を殺すことに無感覚になっていく人間の様子が恐ろしかった。この世界のどこかでそういう立場の人が犯罪を犯しているかもしれないと、つい想像してしまう。
最初は頼りになる有能な会社員の印象から、だんだん暗い目のて殺人者になっていくダークな西島秀俊はめずらしいが、とても良かった。
ライバル企業の社員役の人に見覚えがあったので、名前を確認したら近藤公園という俳優さんでした。
公園て本当に「こうえん」って読むそうです。
NHKで放送されたお片付けドラマの、「わたしのウチには、なんにもない」で主人公の夫役で初めて知った方ですが、現在放送中のガッキーのドラマ「獣になれない私たち」にも出演しています。
第二夜の「夜警」は、7編中の中で一番面白く読んだ作品だったので、ドラマで観られて嬉しかった。
主人公は安田顕で、シリアスな演技が見事でしたが、この「夜警」では、全ての役者が非常にうまかった!というか、全員がリアルに役にはまっていたように思いました。
一つの嘘をごまかす為に、無関係な人間の殺人計画までたてる警官の顛末が描かれます。
そこまでして保身に走る身勝手さに身震いがしましたが、もしかしたら程度の差はあれ、自分達にもありうる話ではないのか。
ところで、交番の警官(おまわりさん)は自転車で警ら(見回り)に出ますが、私は子供の頃、いつもあの自転車の荷台に付いている白い箱には何が入っているのか気になっていました。実際は筆記用具や現場検証用記録用紙、立ち入り禁止のテープ、懐中電灯その他などだそうですが、いまだに「お昼に公園で食べるお弁当も入っているのではないか?」とほのぼのとした目で見ています(笑)
ドラマの中では、このケースに鍵をしなかったことを先輩に隠す為、小細工をしようとする新人警官でした。(先輩警官に見抜かれる)
そしてタイトルロールの第三夜「満願」です。
妙子の気遣いから、清涼な場所を案内され、その清々しさにハッとする藤井のシーンです。
原作では夏ではなく春先だったので、着物も小紋柄のもので、さらに道行きも着けていました。撮影季節の都合ですよねきっと。
着物に日傘の組み合わせを偏愛している私です。
そして浴衣で妙子が藤井の前に現れたときの、一瞬ゆらめく映像がすごく色っぽくて好き。美しいおかみさんにほのかな恋心を抱く書生さんなのでした。
ところで、原作は妙子の家、つまり藤井の下宿先は調布市で、だるま市も深大寺なわけですが、ロケ地は別の場所だったらしい。そのため、家のある住所もドラマでは八王子市になっていたし、だるま市のお寺の名も伏せられていましたね。
深大寺はうちが毎年初詣に行くお寺なので、小説を読んだ時は何気に嬉しかったものです。でも、深大寺のだるま市は毎年3月に行われるのですけどね。
それにしても主人公の下宿先のおかみさんである妙子が、始めは訴訟を戦う意志をみせていたという部分に触れていなかったのはなぜですかね?夫の保険金が手に入った後の控訴取りやめの意外性と、したたかな計画があらわになる衝撃が薄れてしまった感じがします。
でも掛け軸と座布団の血痕が繋がったシーンは、原作でもゾッとしましたが、やはり映像で観るとこちらの方が衝撃が強い。戦慄ものですよ。
おかみさん役は、私にはこういうしっとりした女性役が意外に感じた市川実日子ですが、ピッタリでしたよね。ナチュラル系ファッションイメージのある彼女だったので、和服姿もいいじゃないか!と再認識。
日常的に映画の「マザー・ウォーター」をTVに再生していたりするので、お豆腐屋さん役の彼女ばかり目にしていたせいか、今回この妙子役とのギャップが大きくてますますファンになってしまいました。
(*´∀`*)ポワワ